次亜塩素酸水の作り方と効果的な活用方法、使用時の注意点を徹底解説
ウイルス対策が日常不可欠な昨今、アルコールを使って手指やよく触れる場所などの消毒を行う機会が急増しました。
しかし「アルコールで肌が荒れる」「アルコール消毒液が売ってなくて手に入らない」とお困りの方も多いのではないでしょうか。
そんなときにおすすめなのが次亜塩素酸水です。
弱酸性に調整した次亜塩素酸水は、アルコールと違い肌荒れが気にならないので安心して利用できます。
今回はそんな次亜塩素酸水の作り方や安全な使い方について解説していきます。
次亜塩素酸水は正しい方法で作らないと効果が発揮できないうえ、自宅で生成するには限界がある場合もあるため、正しい作り方を理解して適切な選択をできるようにしていきましょう。
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次亜塩素酸水とは?
次亜塩素酸水とは、ヒト由来の免疫成分である次亜塩素酸を主成分としている水溶液で、塩化ナトリウム水溶液や塩酸を電解したり、次亜塩素酸ナトリウムや希塩酸を希釈混合したりして生成されます。
次亜塩素酸水には、除菌効果や消臭効果、花粉やダニのフン・しがいの低減効果があるため、主に空間の消臭や人が触れるモノ・場所の除菌などに活用されています。
また、近年では、一定の条件に限りますが、モノに対する新型コロナウイルス除去の有効性が(独)製品評価技術基盤機構(NITE)と経済産業省にて証明されています。
経済産業省・消費者庁・厚生労働省が発表した文書によると、新型コロナウイルスの除去について、
●流水でかけ流して使う場合は塩素濃度35ppm(濃度0.0035%)以上の次亜塩素酸水
●吹きかけて使う場合は塩素濃度80ppm(濃度0.008%)以上の次亜塩素酸水
が有効と発表しています。
[出典] 「次亜塩素酸水」の使い方・販売方法等について(製造・販売事業者の皆さまへ)
https://www.meti.go.jp/press/2020/06/20200626013/20200626013-5.pdf
そのため、最近ではアルコール消毒液の代替品として活用している家庭や団体も多いです。
次亜塩素酸水の作り方
次亜塩素酸水は、塩酸や塩化ナトリウム水溶液を電気分解させるか、次亜塩素酸(HClO)を水に溶かすかのいずれかで生成します。
作り方①塩酸または塩化ナトリウム水溶液を電気分解して作る
1つ目の方法は、電気分解で次亜塩素酸水を生成する方法です。
電気分解して次亜塩素酸水を作る方法では、塩酸と塩化ナトリウム水溶液のどちらを電気分解するかで生成方法が異なります。
塩化ナトリウム水溶液を使う場合は、濃度0.2%以下の塩化ナトリウム水溶液を有隔膜電解槽(陽極・陰極の間に隔膜がある二室型あるいは三室型の電解槽)で電解し、塩酸を使う場合は、2〜6%の塩酸を無隔膜電解槽(陽極・陰極の間に隔膜がない一室型の電解槽)で電解して次亜塩素酸水を生成します。
作り方②次亜塩素酸(HClO)を水に溶かして作る
2つ目の方法は、次亜塩素酸(HClO)を直接水に溶かして作る方法です。
次亜塩素酸を水に溶かして次亜塩素酸水を作る方法では、ジクロロイソシアヌル酸ナトリウムか次亜塩素酸カルシウムを用意します。
ジクロロイソシアヌル酸ナトリウムなどを水に溶かして次亜塩素酸水を作る場合、有効塩素濃度は100ppm(濃度0.01%)となります。
次亜塩素酸水の使い方
使い方①ドアノブや手すりなど人が触れる場所に使う
ドアノブや手すりなど人が触れやすい場所には、ウイルスや細菌が付着しやすくなっています。
次亜塩素酸水にはウイルスを除去する効果があるので、気になる場所に吹きかけて乾いた布等で拭き取るだけでウイルス対策が可能です。
また、次亜塩素酸水はタンパク質にも作用するため、吹きかけるだけで花粉やダニのしがいなどを低減させる効果もあり、花粉やダニ対策としても活用できます。
次亜塩素酸水はドアノブや手すりのほか、コントローラーやキーボード、リモコンといったものにも利用できます。
使い方②こまめに洗えない洋服に使う
次亜塩素酸水は人が触れる場所だけでなく、外出していた際に着用していた洋服やカバン、靴にも活用できます。
外出すると空気中を舞っている花粉やウイルスが身につけているものに付着することが多いですが、洋服や雑貨の中には簡単に洗えないものもあります。
ウイルス対策や花粉・ダニ対策に有効な次亜塩素酸水は、洋服や靴などにも使用することができるので、外出時に付着したウイルスを除去したり、花粉を低減させたりすることが可能です。
使い方③トイレやキッチンなど臭いがこもる空間に使う
次亜塩素酸水には、ウイルスを除去したり花粉やダニのしがいを低減したりするだけでなく、気になるにおいを分解消臭する効果もあります。
タバコや食べ物の臭いをはじめ、汗やカビの臭いなどに有効なので、トイレや生ゴミを捨てるゴミ箱、カーエアコンのほか、丸洗いが難しいソファやカーテンなど臭いが付きやすいものにも活用することができます。
次亜塩素酸水の使い方は以下の記事でも詳しく解説しています。
▷【保存版】もう迷わない!次亜塩素酸水用スプレー、場所別オススメ活用方法
次亜塩素酸水を使うときの注意点
人がいる場所で使わないようにする
人がいる場所で次亜塩素酸水を使うと、次亜塩素酸水を吸い込んでしまう恐れがあります。
スプレーとして吹きかけるときは、人がいる場所で使わないようにしましょう。
塩素系漂白剤などと混ぜて使用しない
次亜塩素酸水は酸性の液体や塩素系漂白剤と混ぜて使用すると、塩素が発生する危険があります。
使用するときは、次亜塩素酸水と塩素系漂白剤を併用しないでください。
汚れは事前にしっかりと落としておく
次亜塩素酸水を使う前に、目に見える汚れや手垢、油脂などはしっかり落としておきます。
汚れがひどい場合や落ちない場合は200ppm(濃度0.02%)以上の次亜塩素酸水が必要です。
次亜塩素酸水と次亜塩素酸ナトリウムの違い
次亜塩素酸水とよく混同されるものに、次亜塩素酸ナトリウムがあります。
次亜塩素酸ナトリウムは塩素系漂白剤に使われている成分で、強アルカリ性の液体のため直接手で触れるとやけどのような状態になってしまい、とても危険です。
また、腐食作用があるため付着した金属をだめにしてしまったり、酸性の液体と混ざってしまうと有毒ガスが発生してしまったりする恐れがあります。
次亜塩素酸水と次亜塩素酸ナトリウムは全くの別物なので、間違えて使わないようにしましょう。
市販の商品を使って次亜塩素酸水が作れる?
市販の次亜塩素酸ナトリウム(塩素系)系の商品に含まれているのは次亜塩素酸ナトリウムですので、これらを水で薄めても次亜塩素酸水にはなりません。
しかし、正しい希釈方法で生成した次亜塩素酸ナトリウム液であれば、ウイルス除去液として活用できます。
次亜塩素酸ナトリウム液の作り方
次亜塩素酸ナトリウム液を除菌等で使う場合は、500ppm(濃度0.05%)が望ましいです。
原液として使う塩素系漂白剤にもよりますが、原液の塩素系漂白剤の濃度が5〜6%の場合は塩素系漂白剤5mlに対して水500mlで希釈することで除菌に効果的な次亜塩素酸ナトリウム液が生成できます。
次亜塩素酸水を家庭で作るのは難しい
次亜塩素酸水は塩酸や塩化ナトリウム水溶液を電気分解させるか、次亜塩素酸を水に溶かすかのいずれかで生成するため、家庭で作るのは難しいと感じた方も多いのではないでしょうか。
次亜塩素酸水を使ってウイルスの除去や、消臭対策をするのであれば、市販の次亜塩素酸水がおすすめです。
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