バスタオルが臭い!?部屋干しをした時に気になる臭いの原因と対処法
日頃から洗濯物を部屋干ししている方の中には、
「部屋干しするとバスタオルだけなぜか臭う」
「なかなか乾かない上に嫌な臭いがする」
と悩んでいる方もいるかと思います。
洗濯物を部屋干しした時に、バスタオルや厚手の衣類などから発生してしまう臭いにはモラクセラ菌という雑菌が大きく関係しています。
雑菌が関係している悪臭なので、臭いを防ぐには除菌対策が必須となります。
そこで今回は、部屋干しの臭いの原因をはじめ、効果的な除菌方法や正しい洗濯物の干し方を解説します。
目次[非表示]
- 1.部屋干しするとバスタオルに生じる嫌な臭いの正体
- 1.1.モラクセラ菌とはどんな菌?
- 1.2.モラクセラ菌の繁殖原因
- 2.部屋干しの臭いを防ぐためには除菌が効果的
- 2.1.熱で除菌する
- 2.2.酸素系漂白剤で除菌する
- 2.3.重曹で除菌する
- 2.4.クエン酸で除菌する
- 2.5.次亜塩素酸水で除菌する
- 3.バスタオルや衣類だけでなく洗濯機の除菌も必須
- 3.1.洗濯槽の除菌方法
- 3.2.洗濯槽に菌を繁殖させないためには?
- 4.洗濯物を干す時のポイント
- 4.1.風通しの良い場所で干す
- 4.2.洗濯物同士の間隔はあける
- 4.3.アーチ干しをする
- 4.4.タオルは片側が長くなるよう干す
- 5.バスタオルについた部屋干しの臭いにはノロックス
部屋干しするとバスタオルに生じる嫌な臭いの正体
バスタオルや衣類を部屋干した際に生じる雑巾のような嫌な臭いの原因は、モラクセラ菌が大きく関係しています。
モラクセラ菌とはどんな菌?
雑菌の1種であるモラクセラ菌は特別珍しい菌ではなく、実は口や鼻など人の粘膜にも存在している常在菌です。
菌そのものには臭いはありませんが、バスタオルや衣類などの繊維にこびりついた髪・皮膚・汗などを餌にモラクセラ菌が繁殖してしまうと、フンのような物質が生成されます。
これは4-メチル-3-へキセン酸という物質で、この4-メチル-3-へキセン酸こそ部屋干しの嫌な臭いの原因物質です。
4-メチル-3-へキセン酸を発生させないためには、除菌対策を行ってモラクセラ菌そのものを繁殖させないことが必須となります。
モラクセラ菌の繁殖原因
では、モラクセラ菌はどのような条件下で発生するものなのでしょうか?
モラクセラ菌は、温度が20°C〜40°C、湿度が60%〜85%になると繁殖しやすくなります。
特に、梅雨の時期はモラクセラ菌の繁殖が活発になるため、部屋干しの臭いにも悩まされやすくなります。
部屋干しの臭いを防ぐためには除菌が効果的
モラクセラ菌は一度繁殖してしまうと、乾燥した環境下になっても死滅しません。
例えば、バスタオルや衣類が乾いても仮眠状態となるだけなので、再度洗濯しても臭いが消えません。それどころか、湿度が増すことで仮眠状態から明けて、どんどん繁殖が進んでしまうので除菌対策が欠かせません。
ここでは、部屋干しで臭いが付いてしまったバスタオルや衣類などを除菌する方法を解説します。
熱で除菌する
モラクセラ菌には熱に弱い性質があるため、4-メチル-3-へキセン酸による部屋干し臭が気になる場合は洗濯物を60℃以上に熱すると除菌できます。
例えば、
- 臭いがついたタオルなどを鍋で15分ほど煮る
- 衣類はバケツや洗面器に入れて沸かした湯をかける
- 乾いた洗濯物に60℃以上アイロンを当てる
といったことが効果的です。
また、洗濯物をコインランドリーの乾燥機にかけるのも効果があります。
中温(60℃〜70℃)あるいは高音(70℃〜80℃)で乾燥させることで除菌できるので、乾燥機を利用するのも良いでしょう。
酸素系漂白剤で除菌する
酸素系漂白剤とは、過酸化水素や過炭酸ナトリウムを主成分とする弱アルカリ性洗剤の1種です。似たようなものに次亜塩素酸ナトリウムを主成分とする塩素系漂白剤がありますが、塩素系漂白剤とは異なり肌への影響も少なく、ツンとした臭いもありません。
汚れを落とすための漂白剤として使われることが多いですが、除菌・消臭効果もあるので、モラクセラ菌対策にも活用できます。
酸素系漂白剤で除菌する場合は、40℃〜60℃のお湯に酸素系漂白剤を溶かして、バスタオルや衣類を1〜2時間つけ置きします。溶かす酸素系漂白剤の量は使用する商品の記載を参考にしてください。
その後、水やお湯で酸素系漂白剤を洗い流して脱水して乾かせば完了です。
重曹で除菌する
重曹は、食塩を電気分解したものに二酸化炭素を加えて生成される、結晶状の白くてサラサラした粉末です。汚れを落とすお掃除アイテムとして使われることが多いですが、除菌効果があるので、臭いがついた洗濯物にも使用できます。
重曹で除菌をする場合は、まず洗濯機に臭いが気になる洗濯物を入れて普段と同じように洗剤を入れます。そのあと、重曹を入れて洗濯をスタートすれば完了です。
重曹の量は水10リットルに対して大さじ1杯がちょうど良いので、水の量に合わせて調整しましょう。
クエン酸で除菌する
クエン酸とは柑橘類や梅干しに含まれている有機化合物(炭素が主成分となっている化合物)で、酸っぱい成分のことを指します。
クエン酸にも除菌効果があるので、屋干しの臭いを防ぐのに有効です。
クエン酸で除菌する場合は、洗濯機に臭いが気になる洗濯物を入れてクエン酸を入れます。クエン酸の量は水10リットルに対し10gがちょうど良いので、水や洗濯物の量に合わせて調整しましょう。
この時、洗濯用洗剤を投入してしまうと、中和反応が起きてしまい除菌効果が発揮されないので、クエン酸のみを使用しましょう。
次亜塩素酸水で除菌する
次亜塩素酸水とは、医療現場で除菌剤として使用される次亜塩素酸を主成分とした溶液です。除菌・消臭効果が高く、近年は除菌アイテムとして幅広く使用されています。
除菌・消臭効果がある次亜塩素酸水も部屋干しの臭いを防ぐのに活用できます。
次亜塩素酸水を使用する場合は、洗濯後に使用するのがおすすめです。
洗濯後、臭いが気になるバスタオルや衣類に次亜塩素酸水をスプレーで吹きかけることでモラクセラ菌対策ができます。
洗濯物を干した後にサッと使える手軽さがある上、次亜塩素酸水は臭いの原因物質を分解して消臭する溶液なので、強い消臭力があります。
部屋干しの嫌な臭いの対策にとてもおすすめのアイテムです。
※衣類に対して使用する場合は、水染みができたり色落ちしたりしないか、生地の裏側や袖の内側など見えない部分で一度試してみてから使用しましょう。
バスタオルや衣類だけでなく洗濯機の除菌も必須
部屋干しで臭いが気になる場合、洗濯物だけでなく洗濯機の中に菌が繁殖している恐れもあるため、洗濯機の除菌も欠かせません。
定期的に除菌アイテムで洗濯機も除菌するようにしましょう。
洗濯槽の除菌方法
洗濯機の除菌には、重曹や酸素系漂白剤、クエン酸や次亜塩素酸水などが活用できます。
重曹・酸素系漂白剤・クエン酸を使用する場合は、洗濯槽の洗浄モードを選んで洗濯機に水をためます。
水の量に合わせて使用する除菌アイテムを溶かして洗浄をスタートすれば完了です。
洗濯槽の洗浄モードがない場合は、高水位まで給水して洗濯するときと同じモードで洗濯機を回します。
次亜塩素酸水を使用する場合は、スプレーボトルに次亜塩素酸水を入れて洗濯槽の中に吹きかけます。最後に次亜塩素酸水を拭き取って完了です。
洗濯槽に菌を繁殖させないためには?
洗濯槽に菌を繁殖させないためには、まず洗濯機の湿度が高くならないようにすることが大切です。
洗濯後に物を入れっぱなしにしたり、洗濯物を取り出してすぐにフタを閉めたりしてしまうと、湿気がこもってしまい、菌が繁殖しやすくなります。
洗濯後は物をすぐ取り出し、しばらくはフタを開けたままにしておきましょう。
また、お風呂の残り湯で洗濯しないことも大切です。
お風呂の残り湯を使うことはエコにつながりますが、残り湯の中に含まれている雑菌が取り込まれて洗濯槽や洗濯物に付着してしまい、菌の繁殖の原因となってしまいます。
できるだけ綺麗な水を使用して洗濯しましょう。
洗濯物を干す時のポイント
部屋干しの嫌な臭いを発生させないためには、洗濯物を干す時にも工夫が必要です。
風通しの良い場所で干す
まず大切なのが洗濯物は風通しの良い場所で干すことです。
モラクセラ菌は温度・湿度が高い場所で繁殖するので、部屋干しでもできるだけ風通しの良い場所で干せば菌の繁殖が抑えられます。
お部屋の中央や乾燥機がついている浴室などがおすすめです。
洗濯物同士の間隔はあける
洗濯物同士の間隔が近いと風通しが悪くなるので、洗濯物が乾きにくくなります。
部屋干しをする際は洗濯物同士を10cm〜15cm離して干すと良いです。
アーチ干しをする
アーチ干しとは、丈の短い物を真ん中に干して外側に丈の長い物を干す方法です。
例えば、真ん中にはハンドタオルや下着を干し、外側には長いタオルを干すと乾きやすいです。
タオルは片側が長くなるよう干す
物干し竿に引っ掛けてタオルを干す場合、タオルを重ねて干しているかのようになってしまうため風通しが悪くなり、臭いが発生してしまいます。
タオルを干す時は片側が長くなるよう干すと風通しが良くなるのでおすすめです。
バスタオルについた部屋干しの臭いにはノロックス
ノロックスとは、認定こども園や介護施設、フィットネスクラブなどで導入されている、安全性の高い次亜塩素酸水です。
消臭・除菌効果も高く、その有効性と安全性は第三者機関にて実証されています。
バスタオルや衣類についた部屋干しの臭いにはスプレータイプのノロックスがおすすめです。1つあればバスタオルや衣類そのものにも使用できますし、洗濯槽の除菌にも活用できます。
※衣類に対して使用する場合は、生地の裏側や袖の内側など見えない部分に試してからお使いください。